京都産業大学同窓会

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学部別

笑顔で、明るく、プラス思考

(※2023年9月発行の同窓会報の内容を転載しています)
大西 辰彦 教授
経済学部教授 中小企業論、京都産業論

 本学に着任して13年目を迎えました。この間、271名の素敵なゼミ生と出会うことができたことが、一番の想い出であり、最高の幸せです。平成23(2011)年、着任早々の春学期には「3セミ基礎セミナーいわばゼミ0期生」を担当しました。後に1期生になる学生や馬術部の学生などたった4名のスタートでした。部活などで忙しく授業に身が入らない学生を前に、恋バナ、いやいや「恋愛の経済学」というテーマに切り替えたのちは、毎週熱心に授業に参加してくれました。その後、秋学期から始まったゼミ1期生募集には100名近い応募があり、現在の13期生に続いています。

 振り返れば、コロナの期間を除き、オンもオフも充実したゼミ活動でした。地域の活動でゼミ生が灯した光のイルミネーションの感動や「はらぺこランド」と銘打ったイベントでの釜炊きご飯の美味しかったこと、また、古民家でのカフェや寺子屋塾などでの子どもたちの笑顔、そして、地域映画の誘致、撮影協力と試写会の幕が開いた時の感激、むすび飴や特産品ピザ、支援学校でのふれあいなど忘れられない心の風景が蘇ります。また、恒例の他大学との発表大会や3学年合同合宿(於:松の浦セミナーハウス)でのBBQ、球技大会などゼミ生とともに歳を忘れて楽しみました。また、1期生から始まった卒業旅行は、神戸北野・淡路島、金沢加賀、伊豆箱根、福岡天神、大分別府、長崎大浦、札幌クラークの丘、函館夜景、小樽運河など毎年実施してきました。

 結婚や出産といった嬉しい知らせも毎年のように届きます。本年5月に出席した披露宴は、4期生のゼミ生同士の結婚でした。この期生では、同様にゼミ生同士の結婚カップルがもう1組生まれています。同じ期生から2組のカップルが生まれたことに驚きましたが、喜びが2倍にも3倍にも膨らみます。

 ゼミでの活動を続けてきた井手町と本学との連携協定も10周年を迎えました。冷かしで学生が地域に入るのは失礼、やるからには10年と約束しての活動でした。今振り返ると、私の方が学ぶことばかりだったように思います。地域活動という実践から肌感覚で地域の課題を知り、それを解決する手段として大学の座学で経済理論を学ぶ、そして再び社会に出て実践する。「実践から理論、そして再び実践へ」そんな教育のあり姿を信じ進めてきましたが、学生が成長する姿を見てそれは間違いではなかったと確信しています。

 毎年行っている大西ゼミ神山会同窓会には150名前後の参加者が集まります。業界に分かれて現役生に就活指導なども行ってくれます。その団結力を見て感動しています。コロナ禍で実現できていなかった会ですが、今年は対面での実施を計画しています。

 表題の「笑顔で、明るく、プラス思考」は13年間授業の冒頭でゼミ生とともに唱和してきたゼミのモットーです。久しぶりに笑顔で会えることを今から楽しみにしています。

前列が塩川夫妻、後列右からの2人が近藤夫妻。
4期生の仲間と共に。
大西ゼミ神山会(同窓会)での集合写真(2019年1月)