京都産業大学同窓会

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学部別

学生から元気をもらった7年間

(※2023年9月発行の同窓会報の内容を転載しています)
吉岡 美子 教授
現代社会学部教授 スポーツ栄養学、 栄養教育論

 京都産業大学には現代社会学部が設置された2017年度に着任(所属:健康スポーツ社会学科)し、今年度で7年間の在職期間となります。それまでは東北の公立の管理栄養士養成の大学で栄養教育論をはじめとした専門教育を担当し、30人前後の学生を対象とした小規模な授業でした。健康スポーツ社会学科設置時の定数は100人、その後150人となり、選択科目とはいえ学生数の多さに圧倒され、元気過ぎる学生さんにたちに最初は戸惑いつつ、結局は元気をもらいながら7年間過ごすことができました。

 現代社会学部は北区の次世代ヘルスケア事業に参画し、その連携事業として区内の中学1年生を対象に「食と健康」をテーマにワークショップを開催することが着任前から決まっておりました。学部・学科の専門科目もスタートしておらず、さらに栄養分野の専門的知識がほとんどない学生ができるワークショップについて検討し、まず、基礎的知識を私が講義、その後は学生主体で学科の備品である食育SATシステム(フードモデルで自分の食事を瞬時に栄養価計算し、食事バランスを評価)や身体組成計で体組成を実演、中学生が料理カードを使って朝食献立を作成する演習を学生がサポートするいうイベントとしました。この事業は主に教職希望の学生を中心に呼びかけたところ、18名もの学生が担ってくれることになりました。1期生でしかも1回生。初の事業だったので、料理カードの準備、当日の指導原稿、事前・事後アンケートの入力作業等を毎週水曜日の授業後から部活が始まる時間までを活動時間に設定しました。事業実施直前はお昼休みや部活後など、空いている時間をこの事業の準備に使い、ワークショップ当日は中学生や北区の担当者にも高評価をいただき、学生たちのエネルギーに感激いたしました。この事業は4年間の計画で、毎年、1回生が引き継いで3年間実施しましたが、最終年度はコロナ禍で中止となってしまったことは非常に残念でした。

 ゼミ活動は、スポーツ栄養や栄養・食生活に関心のある学生たちが集まり、食生活に関するアンケート調査を中心に進め、時には北区の調理実習室を借りて、料理にも挑戦しましたが、人を対象とする内容が多く、コロナ禍で活動が制限されてしまい、当初やりたかったことができずに卒業したゼミ生も多かったと思います。現在、最後のゼミ生となる4回生は大学生、運動部活生を対象としたアンケート調査、学食やコンビニ食の活用方法、学生への健康・食生活の知識普及活動に向けてそれぞれ取り組んでいます。

 2024年3月に4期生が卒業する学部ですが、元気で明るい学生さんたちとの出会いはとても貴重な時間でした。退職後は東北に戻りますが、またどこかでお会いできる日を楽しみに、皆様のご活躍を願っております。

朝食献立のグループワークを説明している学生(北区ワークショップ)
食育SATシステムで朝食例を説明している学生(北区ワークショップ)
最後のゼミ生(1人就活で欠席)と4月1回目授業で誕生会も実施