京都産業大学同窓会

恩師随想

最近の恩師随想
恩師随想
学部別

京都産業大学で過ごした日々 (まだ数年ありますが…)

(※2019年9月発行の同窓会報の内容を転載しています)
鈴木 信三 教授
理学部  物理化学

 私は2006年4月に、京都産業大学理学部(物理科学科)に専任教員として着任しました。今年(2019年)で13年目に入りますが、ふと気がつけば、現在の物理科学科専任教員の中で最年長者になってしまいました。月日のたつのは早いものです。今回、この原稿を頼まれたのをきっかけに、京産大に来てからの日々を手短に振り返ってみたいと思います。
 私の専門分野は「物理」分野というよりは「化学」分野ということもあり、物理科学科で担当を依頼された講義・実験科目は【化学通論】や【化学実験】など、理科の教職課程科目が中心です。【化学実験】に関しては、担当した最初の年度は受講者が2名しかおらず、しかも途中でドロップ(履修中止)の手続きがとられてしまい、いきなり自然休講になり驚いた記憶があります。理科教員になるためには、 本来物理科学科で勉強するべき「物理」とそのために必要な「数学」の他に、「化学」「生物」「地学」の講義・実験を履修しないといけないため、なかなか手が回らないようでした。また、当時の旧2号館にあった化学実験室の環境も、あまり良いものとは言えませんでした。

新しくなった化学実験室(万有館BB11化学実験室にて)

 その後、旧2号館は解体されて現在のサギタリウス館となり、私たち理学部教員も2013年の夏に新設された現在の万有館に引っ越すことになりました。当時(2013年度)配属された卒研生6名には、夏休み中、実験室・研究室に加えて化学実験室の引っ越しまで手伝ってもらいました(今でも深く感謝しています)。化学実験室もこの時、右の写真に示すように非常にきれいになりました。そのせいかどうか分かりませんが、万有館に移ってからは、年変動はあるものの、毎年5名~20名程度、教職課程履修者以外の学生も含めた受講者がいます。この実験室のレイアウト作成には一から関わったので、感慨深いものがあります。

 昨年度(2018年度)までに研究室を巣立っていった学生は、(第2特研も含めて)学士が30名、修士が2名です。いったん大学を卒業してしまうと、特に用事がない限り音信不通となりがちですが、2015年夏に研究室OB・OGに声掛けしてミニ同窓会を企画したところ、関西在住以外も含めて10名以上の研究室OB・OG及びその友人が参加してくれて、近況を交換しあうことができました。

2011年度卒業生I君と(万有館B204実験室にて)

こういう機会は、またいつか設けられたら良いなと思っているところです。また、たまたまこの原稿を依頼された頃(2019年6月)、この春に京産大附属高校の専任教員となった研究室OB(I君)が研究室を訪ねてきてくれました。自分で決めた目標に向かって元気につき進んでいく様子が伺えて、 頼もしく思いました。
2019年5月に元号が「平成」から「令和」に代わりました。同窓会もきりの良い50周年を迎えます。私も来年は還暦( ! )です。専任教員としての仕事もあと数年を残すだけとなりました。今後とも私のできる範囲で、京産大における教育・研究活動に携わっていけたらと考えています。