京都産業大学同窓会

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心を開き自然体で接することで、
海外のお客様と絆をむすぶ。

(※2018年9月発行の同窓会報の内容を転載しています)
山﨑 夏子 さん(2013年 文化学部卒業)
1991年生まれ。京都府出身。2013年文化学部国際文化学科卒業。在学中は国際交流サークル「フレンズ」で留学生との交流を深める。彌榮自動車株式会社に同社初の新卒ドライバーとして採用され、通常のタクシー業務のほか、英語での観光案内でも活躍している。海外のお客様の心をつかみ、海外の自宅に招かれたことも多数。

家に帰ってきたような安心感が京産大にはあります。

他の大学ではなく京産大で学びたかった
山﨑さん01

――なぜ京都産業大学を選ばれたのですか?
 アメリカの映画が好きで、ストーリーや舞台の背景にある文化に興味があり、「京産大の文化学部国際文化コースでアメリカ文化を学びたい」という思いが高まり受験しました。在学中にアメリカへの短期留学、カナダへの長期留学も経験。その一方で、学内でも国際交流サークル「フレンズ」で留学生向けのイベントの企画・実施に携わり、日本の文化を発信し交流する中で、たくさんの留学生の友だちを作ることができました。

――就職に際して重視したポイントとは?
 とにかく「英語を使う仕事がしたい」という思いで、旅行会社や食品商社、運輸会社などを訪問しましたが、事務所で働く仕事が多く魅力が感じられなくて。そんな中、観光ガイドを行うタクシードライバーの存在を知り、「これだ!」とヤサカタクシーに問い合せました。仕事内容を聞いて、もともと運転も好きでしたし、「得意な英語で海外から来られる方の役に立ちたい」という思いが高まり、入社を希望しました。

私はホスピタリティのかたまり!

――仕事で心がけていることは?
 観光案内をする時のポイントは、お客様が主役のツアーにすること。接近しつつも程よい距離を保ちながら、今どうしたいと思っておられるかを感じ取るよう努めています。一方的な説明ではなく、「あなたの国ではどうですか?」と質問することも。比較することで興味を引き出すことができますし、会話が発展してお互いを知るきっかけにもなります。理想は友だち同士のような打ち解けた間柄になれること。そして、ぜひ普通のツアーではできない体験をして帰っていただきたいですね。

山﨑さん03

 私は自分のことを「ホスピタリティのかたまりだ」と自負していて、ほとんどのお客様から「楽しかったよ」と声をかけていただき、メールアドレスや電話番号を交換することもよくあります。さらには、海外の自宅に招待いただくことも。これまでアメリカ、ハワイ、オーストラリアのお客様宅を訪問しました。ハワイのお客様は飛行機代まで出していただき、着いたらご近所の方全員が私のことを知ってくださっていて感激したことがあります。
 今後は、英語の他にもう1言語使えるようになりたいですね。対応できるお客様が増えて、自分の視野も広がります。スペイン語を話す人が身近に多いので、勉強を始めようと思っています。

すべての出会いが将来につながる

――京産大のOGでよかったと思うことは?
 京産大の魅力はアットホームなところ。色んな学部の学生が集まっていて、一つのキャンパスで長い時間一緒に過ごすので、輪が広がっていくんです。サークルの先輩後輩とは今も兄弟のような感じですし、留学生の友だちともつながっています。また、最近では京都文化学科の、英語で京都や日本の文化を発信する「サマーキャンプ」という科目で講師を務めていて、学生時代や仕事での経験がまた母校とむすびついていることに喜びを感じています。

山﨑さん04

――学生に向けてメッセージをお願いします。
 みなさんそれぞれに、「自分はこうだ」というゆずれないものを持っていると思います。それを核としてしっかりと持ちながらも、実現する手段においてはぜひ柔軟に選択してほしいと思います。リミットを作ってしまうと、できない・やらないことがどんどん増えるばかりです。視野を広げて、視点を変えて行動してみると、待ってくれている人がいたりする。思いがけない可能性が広がります。私もタクシードライバーになるなんて、まったくイメージしてなかったですが、この道を選んで本当によかったです。すっかりハマっています(笑)。
 そして、ぜひすべての出会いを大切にしてください。「この人は今日だけだから適当でいいや」というのではなく、初めて会った瞬間から心を開いて全力で接するぐらいの気持ちでいることで、もしかしてその人が一生の友だちになるかもしれない。心を傾けたその1分1秒は、きっと素敵な将来につながっていきます!