京都産業大学同窓会

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プロ選手として、スキルも 人間性も磨いていきたい。

(※2022年9月発行の同窓会報の内容を転載しています)
上田 隼輔さん(2022年法学部卒業)
1999年生まれ。熊本県出身。2022年法学部卒業。バスケットボール部でエースとして2021年度関西学生リーグ優勝に貢献、「関西学生バスケットボールリーグ戦1部リーグ」最優秀選手賞など複数受賞。
4年次の2022年2月、Bリーグ1部「富山グラウジーズ」の特別指定選手となり、5月末までのシーズン中に11試合出場26得点の活躍を見せた。

Bリーグで活躍する先輩の姿が プロ選手を目指すきっかけに。

京都産業大学で築いたプロ選手への礎
上田 隼輔さん

――京都産業大学入学までの経緯を教えてください。
 尽誠学園高校(香川県)2年生の時に、京都産業大学バスケットボール部の丸岡祥人総監督、村上和之監督から京都産業大学入学とバスケットボール部への入部を勧めていただきました。
 それまでは「強豪校の多い関東でプレーしたい」という気持ちがありました。でも、京都産業大学には練習試合などで何度か行っていて、指導やサポートの体制、施設面の充実も含めた練習環境やチームの雰囲気の良さに触れていましたし、高校の先輩も多く所属していたこともあり、魅力を感じました。なので、最後は「このチームの一員として関東の強豪校を倒したい!」という思いで入学を決めました。今もその決断は間違っていなかったと確信しています。

――大学でのバスケットボール選手生活はどのようなものでしたか?
 同級生の北條海樹選手、サンブ・アンドレ選手とともに「BIG3」と呼んでいただき、1年目からレギュラーとしてプレーさせてもらいました。ただ、先輩方やBIG3の他の二人と比べて実力不足を痛感する面もあり、「本当に俺がレギュラーでいいのか?」と弱気になることも。入学した頃は体も細く、試合で競り負けて悔しい思いもたくさんしました。
 でも、「誰にも負けたくない!」という気持ちも強く、村上監督が経験を積ませようと起用してくださっていた期待にも応えたかった。だから時間があればひたすら練習やウェイトトレーニングに励みました。スキルを磨いて、フィジカルを鍛えて、ひと試合ごとに経験を重ねる中で、アグレッシブなディフェンス力を自分の武器にしていくことができたと思います。
 そして、2年生の時に4年生の大庭岳輝さんが特別指定選手として京都ハンナリーズで活躍される姿を見て刺激を受けたことが、プロを目指す大きなきっかけとなりました。


コロナ禍で学んだ“当たり前”の大切さ
上田 隼輔さん

――在学中にはコロナ禍も経験されましたね。
 1、2年生までは当たり前にできていた対面の練習や授業の大半が制限され、寮も閉鎖されて熊本の実家に帰っていました。3年生の時の試合の多くは中止となり、貴重な4年間が過ぎていってしまう不安と悔しさがありましたね。



――チームメイトとの関係を教えてください。
 チームスポーツなので意見の衝突もしばしば。それはもう本当に激しいんですよ。でも、みんな“勝ちに行く”という強い気持ちを持っているからこそ。それが4年生の時の関西リーグ優勝に結びついたと思います。
 それに、僕も含めて大半が寮生で、一緒にごはんを食べて、お風呂に入ってと共に過ごす時間が長く、1年生から4年生まで仲が良くて絆は深かったですね。ですからコロナ禍ではチームメイトに会えないのがさみしかったです。でも、オンラインでトレーナーの指導に沿ってみんなでトレーニングするなど、できることに取り組みました。また、僕は留学生のチームメイト2人のチューターとして、日本語の授業を分かりやすく説明したり、課題のサポートをしたりもしていました。


夢はBリーグのオールスター選手
上田 隼輔さん

――4年次の2月に、Bリーグ1部「富山グラウジーズ」の特別指定選手として契約されました。
 夢に一歩近づけた喜びとともに、プロ選手のレベルの高さを目の当たりにし、その中でチームの要求に応えられるどうかが試合出場や契約に直結する厳しさも実感しました。
 さらに、ファンであるブースターの愛もすごく感じました。ネームタオルで試合を応援してもらったり、駅で声を掛けてもらったりしたことが一番うれしかったですね。選手が活躍できるのはブースターの存在があってこそ。それだけに、気遣い、言葉遣いなど行いすべてにプロとしての自覚が必要だと感じています。

――今後の目標を聞かせてください。
 夢はBリーグで活躍し、オールスター選手になること。その姿を両親や監督、コーチなどの恩師、さらには後輩たちにも見せることで、これまで受けてきたサポートへの恩返しがしたいです。そのために、今はルーキーとしてもっともっとスキル面で足りないところを磨き、一人の社会人として、またプロバスケットボール選手として人間的にも成長していきたいと考えています。

上田 隼輔さん


――最後に同窓生に向けてメッセージをお願いします。
 僕自身、試合で実力不足を突き付けられたり、批判を受けたりと苦しいこともいっぱいありました。でも、くじけず努力し続けた人だけが見られる世界が必ずあります。それぞれの夢や目標に向けて挑戦し続けてほしいですね。