令和２年春学期、コロナ禍の中、学生がいない無人のキャンパスで学長選挙が行われ、私が第７代目の学長に選出されました。思いもよらぬ結果に驚きつつ、また本学が学祖荒木俊馬先生をはじめとする歴代学長のたゆまぬ努力と情熱により、今日の総合大学にまで発展してきた歴史の重みに思いを馳せ、その責任の大きさを痛感しています。
さて今日、コロナ対応、18歳人口の減少などの環境のもと、大学の舵取りは極めて困難です。このような時こそ本学は「建学の精神」に立ち返り、その冒頭にある「将来の社会を担って立つ人材を育成する」という目的の達成に取り組まねばなりません。そのために、京都・上賀茂のブランドを活用し、さらに建学以来本学が志向してきた産学連携を推進して、「文化と産業に貢献する個性ある大学」として発展させていきます。
この目的のもと、教職員のみならず、卒業生の皆様とも力を一つにして学生の教育と特色ある研究の創出に向けて取り組んでいきます。多くの支援を受けた学生は、京都産業大学の卒業生であることを誇りとして、社会で活躍してくれることでしょう。
私はこれまでも何度か同窓会支部総会に出席させていただきました。その都度、卒業生の皆様の本学に寄せる大きな期待を肌で感じることができました。同窓生の思いを在学生に伝え、母校愛に満ちた学生を輩出することが学長の役割と認識しています。本学への変わらぬご支援をお願いして、学長就任のご挨拶とさせていただきます。
学長
黒坂 光
